白峰三山縦走記5 農鳥小屋を脱出し農鳥岳を経て大門沢の激下りが始まる
午前3時過ぎくらいから周りがちょっとガサガサしだした。
外ではヘッドライトの明かりがチラチラ。
そして午前4時ちょうど
ゴロゴロゴロ(戸の開く音)
オヤジ「もう起きてもいい時間だな!(名言)」
オヤジがやってきた(・∀・)朝は電気点けてくれるんだw
「朝食は5時前です。出発は早い方がいいから出来るだけ早くお出しします」
そう言って去っていった。
即座に布団を畳む。
ザックも「パッキングは寝る前には済ませておいてください」とのことだったので
今までにないくらいのスムーズさで出発準備完了( ^ω^ )w
そういえばこの宿泊棟の扉めちゃくちゃ重たいです\(^o^)/立て付けが悪いのか
特に外から開け閉めするときは取手が小さいのでかなりのパワーが必要となります。
農鳥小屋に泊まる時は1ヶ月くらい前から上半身の筋トレをしておきましょう。
そして素敵なブレックファーストが始まる。
昨日の夕食から謎の煮物がアウトして生卵がインしただけの豪華なラインナップです。
ご飯と味噌汁がメインのねこまんま定食です。
卵はヤバいとの噂ですが多分食べても大丈夫な気がする(・∀・)食べませんでしたけど←
この卵には逸話がありまして数年前に放送されたNHKの「ためしてガッテン」で
卵はいつまで食べられる?みたいなテーマで農鳥オヤジがテレビ出演したことがあるのです(マジで)
山小屋ではなく奈良田の自宅っぽいとこで
「卵は3ヶ月くらいはもつよ。冷蔵庫とかに入れてたらもっといける」みたいな事言ってました。
小屋で出してるのはどれくらい保存されてるんだろう。
そこそこ食べてる人多かったから回転率は高いと思うのでそれなりの鮮度だと思うが
ヘリで荷揚げしてるなら一度にどかっと運ぶのかもしれないから
モノによっては「もっといける」系のやつかもしれない(謎)
っていうか、なんでわざわざオヤジをチョイスしたんだろう( ゚ω゚ )w
昨日と同じくオヤジは台所に立って本日の天気と安全について語らいます。
「風があるので寒く感じますがいつもよりは暖かいほうです。
味噌汁を沢山飲んで身体を温めてから出発してください。」
小屋内でも7度なんですが( ゚ω゚ )例年はマイナスだったりするみたいですね
そしてこれまた昨日と同じくみんな何もしゃべらずに黙々と味噌汁をすすっていたら
ついにオヤジが「今日の人はえらく静かだなwお通夜みてぇじゃねえかwww」
って言い出した\(^o^)/でもしゃべってたら「早く食え!」って言われるんでしょ?←
そして食事終了。
オヤジに「ごちそうさまでした(・∀・)」と言うと素晴らしい笑顔で
「いっぱい食ったか?」と聞かれたので「もちろん!」と答えておいた( ^ω^ )
食堂から出ようとしたら
「あのー、スマホのバッテリーが切れちゃったんですけど
充電とか出来たりします?」等と聞いている恐れ知らずのオッサンがいた:(;゙゚'ω゚'):
朝っぱらから何聞いてんねん…バッテリーだけじゃなくオヤジもキレちゃうよ?って思ったが
「そういうのはやってないです。すいませんね。」と返答:(;゙゚'ω゚'):!!!
そういえば手伝いに来てた兄さんは学生の頃からアルバイトで何度も来てるみたいだが
「言い方はまだアレですけど昔に比べるとかなり丸くなりましたよ」って言ってたな。
外に出るとフッジサーン/^o^\
装備を整えアミノバイタルプロを補給。
今日が最も過酷な行程になるので覚悟する( ゚ω゚ )
甲斐犬に挨拶( ^ω^ )子供さん見せてくれてありがとう
オヤジにも挨拶しておこうと思ったが食事中であった。
ちょっと待ってようかと思ったが農鳥小屋の掟である「早出早着」に背くことになるので
このまま出発することにした。
さて、ここで農鳥小屋のまとめをしておくことにしよう(・∀・)
怒られる事
・登山道を通らず小屋の方へ足を踏み入れる→即座に「登山道はあちらですよ!(半ギレ)」
・受付の際に年齢を言わない、ごまかす→「今まで無駄飯食ってきたどうたらこうたら」
・食堂のテーブルを動かす→「動かさないでって書いてるだろ!」
・飯を盛りすぎる→「食べきれるか分からねえのにそんな盛るんじゃねえよ!」
ちょっと褒められる事
・午前中に小屋に到着する
・自炊は外でする(みんな外で自炊してたらオヤジが感心してた)
・宿泊棟の電気を点けない(点けたい)
何故か今回は15時以降どころか16時以降に到着しても怒られてる人がいなかった。
ただし対応は冷たくなるような感じがする。
上記の事柄はオヤジの気分次第でダイナミックに変化することが予想されるので
あまり参考にしないでください←
やはりネットの情報じゃなく自分で行ってみて肌で感じるのが一番です(・∀・)Don't think.Feel
ネットでは大変評判が悪く、頭の良い人は「ノートリアス小屋」等と見事なネーミングをつけたりする
農鳥小屋ですが俺は消灯時間?以外に不満はなくオヤジのキャラも素敵で
また来年も農鳥小屋目的で行きたいなと思いました( ^ω^ )しかし遠い
他所のブログでは「有名なオヤジさん、話してみたら良い人でした^^」みたいな記事もあるが
「でもトイレがひどすぎるので今度は違うとこに泊まります^^」って続くのが多いw
色んなことがありましたがこれを見て興味が湧いた人はレッツ農鳥\(^o^)/
テント泊よりも小屋泊の方が濃密なひとときを過ごせるのでオススメ。
富士山と天空トイレ(・∀・)美しい…w
名残惜しいですが動いてないと寒いし早々に出発します。
5時21分スタート(・∀・)いきなり西農鳥岳の急登なのでヘコむ←
こちらにも執拗なペンキマークが(・∀・)どこまでがオヤジの縄張りなんだろうw
( ゚ω゚ )む!?
もう日が昇りそうですね…
日の出は西農鳥岳の山頂で見るぜ:(;゙゚'ω゚'):急げ!もう昇ってるけど←
そんなわけで5時52分 西農鳥岳(標高3051m)に到着。
おぉ~(゚∀゚)
赤く染まる間ノ岳と農鳥小屋(・∀・)
続いて農鳥岳を目指して歩きます。
まだオヤジのテリトリーみたいです。
農鳥小屋から西農鳥岳の手前辺りまではそこそこな登りでしたが
それ以降は比較的なだらかな道になっており歩きやすいです。
6時20分 農鳥小屋からちょうど1時間で農鳥岳(標高3026m)に到着。
間ノ岳に北岳。
さらに富士山と日本の標高トップ3を一度に眺めることが出来る( ^ω^ )
景色もいいし周囲は結構広いのでゆっくり休憩したい気もするが
本日のゴールである奈良田までどれくらいかかるか分からないので
軽く休憩して再スタート( ゚ω゚ )バスの本数が少ないからね
ゴミ モチカエレ ( ゚ω゚ )これもオヤジの作品だろうかw
農鳥岳から先はもう明確な登りはなくてひたすら標高を下げていくはずだ(・∀・)
ゴール地点の奈良田の標高が850mくらいらしいので標高差2000mオーバーの下りとなります。
劔岳の早月尾根を思い出すな( ゚ω゚ )
オヤジの印に導かれながら進みます。
おぉ(・∀・)これまた美しい稜線!
ひたすら稜線伝いに進むと笹山ってとこから奈良田まで下れるみたいですが
そちらは道が不明瞭な上級者向けルートになってるので
俺は途中の大門沢下降点から下ります。
左手にはずっと見事な富士山が見えるので何度も写真撮影してしまうのだが
帰宅してから一覧で写真を見ると「5分おきに同じ写真撮って何がしたいんだ…」って思ってしまう←
この辺まで来ると道はかなり歩きやすくなり前後に人はいないし富士山は素晴らしいし
広大な景色は広がるしで謎の高揚感が湧き上がってきて「ウヒヒヒヒ(・∀・)ヒッヒー!!!」
とか言って歩いてた(最高に「ハイ」ってやつだ)
おぉ!!!ちょっとノウトリフォントっぽい(・∀・)ってかオヤジはどこまで来てるんだw
考えてみればオヤジは奈良田の人だからこっちも余裕で縄張り範囲内か。
6時50分 大門沢下降点に到着。
ここから先がかなり斜度のある下りでキツくて事故も多いと聞いている( ゚ω゚ )
いきなりロープ付きの下り( ゚ω゚ )
足元がザレてるので滑りやすくなかなか手ごわい。
少し下るとハイマツや木が生い茂った狭い道を進む。
結局使うことのなかったマットが引っかかったりして邪魔(´・ω・`)
ちょっと開けたとこに出てきた。
ここで少し休憩&暑いので服装を調整。
簡単な地図みたいなものがあったが割れてて良く分からん…
再スタートしましたがこの道で合ってるのか不安になってきた:(;゙゚'ω゚'):
気付けば下降点から先は「オヤジ印」らしき派手なマークはなくなり
時々岩にうっすらと印がついてるだけなんだよなぁ…。
ビクビクしながらも下ってたら熊鈴の音が聞こえてきた(゚∀゚)
下から登ってきたおっちゃんグループがいたので「だだだ大門沢小屋からですか?」って
聞いてみたら「そうです^^」とのことでようやく一安心(・∀・)w
そして現在地の標高付き看板も登場(・∀・)2555m
早月尾根を思い出させるような急角度の下りが始まりました\(^o^)/
しばらく進んで「疲れた…もうかなり下っただろ」って思ったのに100mくらいしか下ってなくて涙目。
そんなことが続きます(´;ω;`)
手作りハシゴ( ゚ω゚ )
修行のような下りを延々こなすといきなり沢が出現。
ってことは大門沢小屋はもう少しかな( ^ω^ )
岩だらけの下りが終了したんで油断したんですが
ここからはザレザレで滑りやすいのに急角度という下手したらさっきまでよりも
危ないっぽいコースになってました(・∀・)写真だと全く分からんw
NTTドコモの携帯電話は使用可能です( ゚ω゚ )auです(半ギレ)
おっ(・∀・)下りの斜度が緩やかになってきたな!
ようやく標高2000m(・∀・)大門沢小屋って標高何メートルだったっけ?←
平坦に近い道をスイスイ進んでいるとこんなもんが登場しました( ゚ω゚ )
大門沢ルート名物の「手作り橋」です…。
水で濡れてるし角材じゃなく丸太だと滑るんじゃねえか?
って恐る恐る歩いてみたんですがやっぱり滑りました:(;゙゚'ω゚'):w
しかも最後の方はどう考えても左方向に落とすように設計されておりマジで危なかった\(^o^)/
ロープがありますがダルンダルンで役に立たない:(;゙゚'ω゚'):
後半はよつん這いで進みました。
今画像を見ると右側の岩から行った方が良かったな(遅)
まぁこの辺の橋は大雨とかで増水した際に流されるみたいなので
来年行ったとしても攻略方法が変わってくるだろうけど。
またすぐに橋が出てきましたがさっきよりは難易度が低い(・∀・)w
結論から申し上げますと最初に出てきた橋が一番ハイレベルでした( ^ω^ )
緩やかな下りをしばらくこなすと蜂注意の看板が出て来る。
そして…
8時28分 大門沢小屋に到着(・∀・)農鳥小屋から3時間
実はここの小屋もオヤジが結構手強いことで有名らしいです。
どれくらい有名かと言うと手作りの橋が出てきた頃にすれ違った人が
何も聞いてないのに「大門沢のオヤジさんちょっと丸くなったそうですよ!」
ってめっちゃ「耳寄り情報やぞ!」みたいに教えてくれたくらい有名です(謎)
ここのオヤジの事も気になったので「大門沢小屋 オヤジ」でググったりもしたんですが
農鳥オヤジの話ばかり出てきてほとんど分かりませんでした( ^ω^ )w
結局この日はオヤジらしき人には会いませんでしたけどね。
さてさて、こちらの小屋はオヤジだけでなくトイレも「手強い」と密かに有名です(・∀・)よく似てるw
ちょうどオシッコ漏れそうだったので入ってみると( ゚ω゚ )おぉ…
農鳥小屋って一応トタンのスロープで大体流れるじゃないですか?
でもなんかここのトイレは…下にそのまま、ですね…うん。いや、そのうんじゃなくて(謎)
たまったやつどうしてんだろう。
ある意味こちらの方が強烈かもしれないです( ゚ω゚ )うん←
「農鳥小屋のトイレが嫌だから頑張って下って大門沢小屋で泊まります><」
ってブログを時々見かけるがそれって失敗じゃないかな( ゚ω゚ )w
バスの時刻表が貼ってあったのでチェック(・∀・)
俺が下山しそうな時間帯がちょうど空白地帯になってる…(悲)
奈良田には温泉があるみたいだからゆっくり温泉に浸かるか。
奈良田まで3時間( ゚ω゚ )やはりまだまだ道程は長い…
ちょっくら休憩した後、奈良田へ向かいます。
つづく
- 関連記事
-
- 白峰三山縦走記7 奈良田から甲府へ戻りドーミーインに宿泊して帰宅 (2017/11/13)
- 白峰三山縦走記6 大門沢小屋から様々な試練を乗り越えて奈良田温泉へ下山 (2017/11/10)
- 白峰三山縦走記5 農鳥小屋を脱出し農鳥岳を経て大門沢の激下りが始まる (2017/11/07)
- 白峰三山縦走記4 農鳥小屋とオヤジと俺(食事と消灯編) (2017/11/03)
- 白峰三山縦走記3 農鳥小屋とオヤジと俺(天空トイレと登山道監視編) (2017/10/31)
スポンサーリンク